ベートーヴェンソナタで、曲中の転調がたくさん出てくる箇所があります。
何調か書き込みながら、生徒さんのレッスンをしていたら、思い出しました。
「作曲家のピアノ曲ばかりではなく、シンフォニー(交響曲)や、アンサンブルも聴かないといけません」。
レッスンで昔、先生から言われた言葉です。
その通りだと思いますが、聴くだけではあまり効果はないかも。
何故かというと、大人になってからジャズのコードを知ったからです。
ジャズの人は、常にコード(ハーモニー)で
音をとらえています。
クラシックの人間は、楽譜があるからハーモニーで感じる習慣はないように思います。
音の拡がり、といってもせいぜい楽譜に書いてある両手の和音。
言葉で表現するのが難しいのですが、
コードを知れば、楽譜に書いていない音の幅を
感じとることができます。
可能性?とでもいうのですかね。
面白いです。
簡単に例えたら、C といえば、クラシックの人はドイツ音名でド。
ちょっとコード知ってる人なら、ドミソ。
それが、ドから7、9番目の音や、その間に存在する複雑な音の重なり。
転回形や、バラバラにして左右に分けてみたときの音の感じ、などたくさんの響きを知り、多様に頭の中で組み合わせて想像することが出来た時「ワッ!」と、私の音の感覚は拡がりました。
生徒さんには、いつも弾いている曲のスケールとカデンツァを最初に弾いてみることをオススメしています。
そして、クラシックだけでなく違ったジャンルを弾いてみるのもいいと思います。
柔軟に色々な面から音楽性を高めてゆきましょう!